2022/11/30
コロナ禍でのマスク生活が長期化しておりますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか?季節を問わず、学校や会社、日常生活でもマスクをつけている事が多いかと思います。
「40歳以上の方では80%以上の方が歯周病」と言われていますが、マスクをしていると歯周病が悪化しやすくなるとも言われているのです。なぜでしょうか?
口呼吸になっていませんか?
マスクをすると鼻での呼吸がしづらくなり、つい口で息をしてしまいます。そうするとお口の中が乾燥しやすくなります。さらに、このマスク生活では会話の機会が減ったり、水分補給不足になったりと、口の中が乾きやすくなっています。これから暖房器具を使用して、口呼吸をすると、またさらに口の中が乾いてしまいます。
口の中がカラカラに乾燥し、その結果、唾液が出にくくなってしまいます。唾液が少なくなると、食後歯の表面に食べかすが付着したままになったり、お口の中の環境が酸性になっていき、結果として歯周病・虫歯が進行してしまうのです。
唾液にはとても大切な役割があります。
①自浄作用
食べかすや細菌を洗い流して、歯周病や口臭を予防してくれます。
②緩衝作用
何か食べた時や、細菌が出す酸によって、虫歯のリスクが高まる「酸性」になった時に、口の中を中和してくれる作用です。
③再石灰化作用
歯の表面を修復し虫歯を防ぎ、菌により溶けかけた歯を修復して強くする作用です。
④抗菌作用
唾液にはリゾチームやラクトフェリンに代表される抗菌作用を持つ成分が含まれています。これにより、お口を通して細菌がからだの中に侵入すること防ぎ、細菌の増殖を抑えてくれます。
⑤消化作用
糖を分解して細かくする消化酵素の作用です。
⑥湿潤作用
お口の中を保湿してくれる作用です。
口臭も気になる!
マスクの中で、自分の口臭が気になる…という方、こちらも口呼吸と関係しています。鼻呼吸を心がけ、歯ブラシ等オーラルケアを徹底的に行ってみてください。だいぶ口臭が軽減したと感じられると思います。
それでも口臭が気になる!という方は、歯磨きでは除去できない歯石や歯周ポケットに溜まった汚れがあると考えられますので、歯科医院にて悪臭の原因を取り除いてみてください。
多くの人にみられる口呼吸は、冷たく乾いた異物だらけの空気が直接、咽頭や喉頭に当たってしまい、口内は乾燥し、病原体が繁殖しやすい状態になります。つまり、病原菌などの外敵に対して、非常に無防備な呼吸法なのです。人間が発症する病気の7割は口呼吸が原因とも言われています。
呼吸器の一部である鼻は、温度調節や加湿機能、空気清浄機能を兼ね備えており、健康のためには鼻呼吸が何より重要です。
鼻呼吸の効果とは?
●口を閉じるので、口の渇きやのどの乾燥を防ぐ
●唾液の分泌が多くなるので、口の中の殺菌効果が高まる
●いびきの軽減・予防
●筋肉にたくさんの酸素が届けられるので疲労物質の乳酸が減少し、デトックス効果が高まる
●基礎代謝が上がり、痩せやすい体になる。