2024/07/30
「よく噛んでゆっくり食べましょう」とよくいわれますが、お子さんの食事のスピードは早いですか?それとも遅いですか?今回は早食いと遅食いの良くない点を紹介いたしますので、予防に役立てていただきたいと思います。
■早食いは良くない!
乳歯が抜けている時期は、永久歯が生えてくるまではどうしても噛みにくく、食事を少し噛んだら丸のみしてしまう場合もあります。その時の習慣がそのままにならないように注意しましょう。
肥満になる
食べるスピードが早いと、満腹中枢が反応しにくくなってしまいます。
この状態で毎食食べることで、食べすぎにつながり、肥満なってしまいます。
子どもの肥満は将来の生活習慣病リスクが上がるので、小さいうちにゆっくり食べる習慣をつけましょう。
むし歯のリスク
噛む回数が少ない場合、唾液の分泌量が減ってしまいます。
唾液には、口内の細菌を洗い流す自浄作用があり唾液が少ないと、むし歯や歯周病、口臭などのリスクが高まります。
アゴの骨への悪影響
噛むことはアゴの発育にとても重要です。よく噛むことでアゴの骨や口の周りの筋肉も強くなります。
噛むことが少ないとアゴの骨や筋肉の成長に悪影響が出る可能性があります。
口の周りの筋肉がつかないと、表情が薄く、作り笑いのように堅くなってしまいます。
また、歯並びにも悪影響を及ぼす可能性があります。
■遅食いも良くない!
噛み合わせが良くない場合やアゴの力が弱いことにより、食べ物を噛めずにいるケースがあります。
お腹が空いていない、ひと口の量が少ない、テレビなどで集中できない、そもそも食に興味がない、などの原因が考えられますが、唾液の量が少ないなど元々の体質が関係することもあります。
小食になりやすく栄養が不足する、または、学校等で時間内に食べきれずに次の予定に遅れるなどの影響が考えられます。
■よく噛むことで、8つの効果が
よく噛んで食べることで、8つもの効果が期待できます。
①胃腸の働きを促進する
②むし歯・歯周病・口臭を予防する
③肥満防止
④脳の働きが活発に
⑤体力の向上
⑥味覚が発達する
⑦発音が良くなる
⑧がんを予防する
■子どものうちに生活習慣病予防
子どもの頃からの早食いの習慣がついてしまうと、大人になってから改善するのはなかなか難しいでしょう。
幼いうちにゆっくりよく噛んで食べることを習慣づけていくことが大切です。
ゆっくり食べることが子どもの肥満対策になり、大人になってからの生活習慣病予防になります。
今回はお子さんの早食い・遅食いについてご紹介していますが、子どもに限らず、早食いは大人にも糖尿病などの生活習慣病、内臓への負担など、とても多くの悪影響があります。大人も子どもも、よく噛んでゆっくり食べましょう。
お子さんの噛み合わせやブラッシング指導など、歯や歯ぐきの不安やお悩みがございましたら、お気軽に当クリニックにご相談ください。