2023/01/25
歯石は虫歯・歯周病の原因となります
歯石は、みがき残した歯垢が、唾液中のミネラルと結合し、硬くなって出来ます。患者様によって異なりますが、歯垢を放置すると2~3日程度で石灰化が始まり、歯石へと変化するとされています。歯石の表面は凸凹しているため、細菌が付着しやすく、虫歯や歯周病の原因となるほか、口臭を引き起こす場合もあります。
歯石は一度付着してしまうと、ご自宅でのブラッシングだけでは除去することが難しいので、毎日丁寧に歯を磨いて歯垢を落とすようにしてください。
歯石を放置したらどうなるの?
歯石除去を受けず歯石がついたままになると、虫歯や歯周病を進行させてしまいます。歯石を放置することにより、歯石から細菌が辺りに広がります。この細菌に虫歯や歯周病になる原因が含まれていますので、虫歯や歯周病にならない為にも、歯石除去をする必要があります。
Q 歯石を取る時に痛みはありますか?
A 歯の表面の石灰化した部分を取り除くだけですので痛みはありません。それでも硬い歯石を器具でカリカリとひっかいて落とすため、どうしても違和感のある方はお申し出ください。重度の歯周病の方で、歯周ポケットの奥の歯石を除去する場合などは麻酔を併用することもあります。
Q 歯石は自宅で取れますか?
A 「スケーラー」と呼ばれる歯石を取る道具を使って取ることはできますが、安易に歯石取りをするのは危険です。何も知識がないまま歯石取りを行うと逆にお口のトラブルになってしまいます。
・先の尖ったスケーラーは少しのミスで簡単に歯ぐきを傷つけて出血してしまいます。歯石が硬く歯についている時はより力をかける必要があるので、大量出血や炎症の原因にもなってしまいます。
・歯石の色と歯の色は、見分けがつかないくらい似ています。間違って歯を削ってしまうことにならないように、歯科医院での処置をおすすめします。
Q 一度歯石を取るだけでいいですか?
歯石は毎日ブラッシングしていても、徐々に形成されていってしまう場合があります。一度歯石除去を受けたからといって安心せずに、定期的に歯科でのチェックを受けられることをおすすめします。
歯磨きで出血しにくくなる
歯石があるために炎症を起こしている歯ぐきは、ブラッシングなどの弱い刺激でも出血と痛みが起こります。
歯石が取れて炎症がなくなると、それまで出血しやすかった歯ぐきもブラッシング程度の刺激では出血しなくなります。
口臭が減少する
炎症の原因となっているのは、プラークなどの腐敗物、歯石表面の細菌の働きで出ている歯周ポケット内部からの出血や膿などです。そこから強い臭いが発生します。歯石を取る時には、歯の周囲のプラークや歯と歯の間に残っている食べカスなどもきれいに取り除かれます。さらに炎症がなくなれば、歯周病の嫌な口臭も抑えることができます。
歯垢がつきにくい状態に
歯石除去は、目に見える歯石は簡単に除去できるので1~2回程度で終了しますが、目に見えない歯周ポケットの深い部分や、長い間歯石を放置して歯周病が進行した状態だと、麻酔を使って少しずつ歯石除去をするので3回程かかる場合もございます。歯石を綺麗に除去し、歯の表面をツルツルにして歯垢がつきにくい状態にすることができます。
お口の定期健診で安心
歯石を蓄積させないために日々の歯磨きが大切になってきます。歯ブラシだけでは歯垢を取り切れないため、デンタルフロスや歯間ブラシを使うことで歯垢をつきにくくできます。
歯石がつかないように歯磨きで歯垢を落とすことに併せて、歯科医院での歯石取りがお口の健康を守るための近道です。
お気軽に当院まで歯石チェックにご来院くださいませ。